服が似合わない悩み、ジム通いで解決した話

「ショーウィンドウに飾られたあの素敵なワンピース。私が着ると、なぜか寸胴に見えてしまう」

「流行りのワイドパンツを試着すると、お尻と太ももだけピタッとして、ウエストはブカブカになる」

「Tシャツ一枚をサラッと格好良く着こなしている人を見ると、思わず羨ましくなる」

ファッションが好きで、お洒落を楽しみたいと思う人にとって、「服が似合わない」という悩みは、静かに、だけど確実に自信を削っていくものだと感じます。

まるで「センスが悪い」と言われているような、あるいは「体型が劣っている」と宣告されているような気持ちになる方も多いです。

多くの人はこの悩みを解決するために、高価な服を買ったり、体型を隠すデザインばかり選んだり、時には「自分はこの体型だから仕方ない」と着たい服を諦めてしまいます。

でも、もし原因が「服」でも「センス」でもなく、

**“体を服が似合うフレームに作り直すこと”**で解決できるとしたらどうでしょうか？

私のジムにも、まさに同じ悩みを抱えて来られる方がたくさんいます。

「どんな服を着ても決まらない」と落ち込んでいたお客様が、肩・背中・骨盤まわりを整えたことで、同じ服を自信を持って着られるようになったケースはとても多いです。

この記事では、そういったリアルなお客様の変化や、私自身が大会に向けて体をデザインしてきた経験も踏まえながら、体型別に「服が似合う体をつくる方法」をお伝えしていきます！

この記事をご覧いただいている方へ。

この記事をご覧いただいている皆さまは、健康面に気を使い、食生活や運動習慣の見直し、フィットネスジムに通われている。もしくは、入会等をご検討されている健康意識の高い方々ではないでしょうか？

実際に、厚生労働省が、健康づくりのための身体活動基準・指針を作成し、生活習慣病予防のための運動を推進しています。

また、日本政策金融公庫が発表した消費者動向調査（令和３年７月）では、運動面や食に関する志向で、“健康志向”の方が多く年々と増加しています。

より皆様が、健康的で充実した人生を歩めるよう、誠意を込めて記事を執筆いたしましたので、どうか最後までご覧ください。

<その他資料>
※スポーツ庁の資料（新型コロナウイルス感染症の流行による国民のスポーツへの参画状況や意識の変化、健康状態等に関する調査研究（令和2年度））では、コロナ終息後のパーソナルトレーニングジムの利用者数は急増中。
※経済産業省の『特定サービス産業動態統計速報』の結果でも、フィットネスジム並びに、パーソナルジム利用者は数多くいらっしゃいます。

第1章：服は「骨格」ではなく「筋肉」で着る – ボディメイクという新発想

近年「骨格診断」がブームになり、自分の骨格タイプに合った服を選ぶことが当たり前になりつつあります。

これはとても有効な方法ですが、実はそれだけでは解決できない悩みがあります。

なぜなら、最終的に服のシルエットを決めているのは「骨」という変えられない土台だけでなく、その上に乗っている「筋肉」と「脂肪」のバランスだからです。

脂肪は、体のラインをぼやけさせて「シルエットを曖昧にしてしまいます」。

一方で筋肉は、肩に幅を出したり、ウエストを相対的に細く見せたり、ヒップに丸みを作ったりと、「立体的なフレーム」を作ってくれます！

つまり、ジムで行うトレーニングは、ただ体重を落とすためのものではありません。

どの筋肉を育て、どの脂肪を落とし、どんなシルエットを作りたいのかを自由にデザインしていく「ボディメイク」だと私は感じています。

実際、私のジムにも「骨格が悪いのかも…」と悩んでいたお客様が、肩まわりを整えただけで同じ服が見違えるように似合うようになったケースがあります。

骨格は変えられなくても、筋肉が“フレーム”を補正してくれるため、服の見え方が一気に洗練されるのです。

第2章：【体型別】悩み解決ストーリー＆処方箋トレーニング

ここでは、代表的な4つの「服が似合わない」悩みをケースとして取り上げます。

その原因と、ジムでの解決策、そして実際に変わったお客様のケースをご紹介します。

Case 1：華奢（きゃしゃ）すぎて服が”着られている”感…「ハンガー体型」さんの場合

• 悩み： 「Tシャツを着ても胸板が薄くて貧相に見える」「シャツを着ても体に立体感がなく、まさに”服に着られている”感じ」「何をきても少年っぽくなってしまい、女性らしいラインが出ない」
• 原因： 全体的に筋肉量が少なく、特に肩の幅や背中の広がり、胸の厚みといった、服を立体的に見せるための「フレーム」が不足していることが原因です。体が平面的であるため、服が持つ本来の美しいドレープやシルエットが表現されません。
• 解決の方向性： 上半身、特に「背中」と「肩」に筋肉をつけて、体に厚みと逆三角形の広がりを作り出す。

処方箋トレーニング	ターゲット	なぜ効くのか？
① ラットプルダウン	広背筋（背中の広がり）	背中に広がりが生まれることで、相対的にウエストが細く見え、Tシャツやニットを着た際の「逆三角形」のシルエットが生まれる。
② サイドレイズ	三角筋中部（肩の横幅）	肩に丸みと幅が出ることで、顔が小さく見え、ノースリーブやTシャツの袖が格好良く決まる。なで肩の改善にも。
③ インクライン・ダンベルプレス	大胸筋上部（胸の上部）	デコルテ部分に厚みが出て、Vネックや胸元の開いた服を着た際に、貧相に見えず、健康的な色気を演出できる。

【体験談】Aさん（28歳・事務職）

「私は昔から、ファッション誌を読むのが大好きなのに、自分が着ると全く違うものになるのがコンプレックスでした。特に、シンプルな白Tシャツにデニム、という定番スタイルが壊滅的に似合わない。
『骨格ウェーブだから仕方ない』と諦めかけていた時、パーソナルトレーナーに『服は筋肉で着るんですよ』と言われ、衝撃を受けました。そこから、週2回のジム通いで、とにかく背中と肩を鍛える日々。
3ヶ月経った頃、何気なくユニクロのTシャツを試着したところ、肩周りに自然な丸みが生まれて、Tシャツの袖がストンと綺麗に落ちているんです。背中に厚みが出たおかげで、ウエストがキュッと細く見える。
今では、どんな服も『どうやって着こなそうか』と、心からファッションを楽しめるようになりました」

Case 2：下半身が目立ってパンツ選びが難航…「洋ナシ体型」さんの場合

• 悩み： 「太ももやお尻に合わせてパンツを買うと、ウエストがガバガバ」「スキニーパンツなんて、もはや凶器」「上半身は華奢なのに、下半身だけがどっしりしていて、全体のバランスが悪い」
• 原因： いわゆる「洋ナシ体型」で、遺伝的に下半身に脂肪がつきやすい傾向があります。しかし、それ以上に問題なのは、お尻の筋肉（大臀筋）が弱く、垂れ下がっていることで、太ももとの境界線が曖昧になり、脚全体が太く見えてしまっていることです。
• 解決の方向性： 徹底的に「お尻」を鍛え上げてヒップアップさせ、脚との分離を作る。同時に「上半身」も鍛え、X（エックス）ラインの美しいシルエットを目指す。

処方箋トレーニング	ターゲット	なぜ効くのか？
① ヒップスラスト	大臀筋（お尻）	お尻をダイレクトに鍛え、重力に負けない丸く高いヒップを作る。ヒップの位置が上がることで、脚が長く見える効果は絶大。
② ブルガリアン・スプリットスクワット	お尻、太もも	お尻と太もも裏に強烈なストレッチと負荷をかけ、ヒップラインを形成する。パンツを履いた時の後ろ姿が劇的に変わる。
③ ショルダープレス	三角筋（肩）	肩幅を出すことで、気になる腰回りやヒップのボリュームを視覚的に中和し、美しい砂時計のようなシルエットに近づける。

【体験談】Bさん（32歳・デザイナー）

「私のクローゼットは、下半身を隠すためのAラインスカートとワンピースで埋め尽くされていました。
パンツスタイルに憧れて、何度『奇跡の1本』を探し求めたことか…。でも、現実はいつも太ももで止まるか、ウエストが握りこぶし2個分余るかの二択。
ジムに通い始めた当初も、太ももを細くしたくて有酸素運動ばかりしていました。
でもトレーナーに『問題は太さじゃなく、お尻の形です。ヒップを上げれば、世界が変わります』と言われ、半信半疑でヒップスラストを始めたんです。
最初はバーだけでもキツかったですが、重りを増やせるようになるのが楽しくて。
1ヶ月で、まず後ろ姿に変化が。垂れていたお尻に、キュッと力が入るようになったんです。そして半年後、ダメ元で昔諦めたスキニーデニムを履いてみたら…スッと入ったんです！しかも、ウエストが余らない！お尻が上がったことで、太ももも相対的にスッキリ見えて、脚が長く見えました。
今では、パンツスタイルが一番のお気に入りです」

Case 3：寸胴に見えて女性らしさが出ない…「ズンドウ体型」さんの場合

• 悩み： 「ウエストのくびれがなく、ワンピースを着てもメリハリが出ない」「ハイウエストのボトムスを履いても、どこがウエストか分からない」「全体的に太っているわけではないのに、なぜか”がっしり”して見える」
• 原因： 腹筋の力が弱く、内臓を支えきれずにぽっこりお腹になっていること。そして、くびれを強調するために必要な背中の広がりとお尻の丸みが不足しているため、体が直線的に見えてしまっています。
• 解決の方向性： 腹筋（特にインナーマッスル）を鍛えてお腹を引き締めつつ、「背中」と「お尻」を徹底的に鍛え、錯覚効果でくびれを「創り出す」。

処方箋トレーニング	ターゲット	なぜ効くのか？
① デッドリフト	背中、お尻、全身	「キング・オブ・トレーニング」。背中の広背筋と、お尻の大臀筋を同時に強化し、くびれを作るための上下のフレームを構築する。
② ケーブル・トーソローテーション	腹斜筋（脇腹）	脇腹の筋肉を引き締め、ウエストラインをシャープにする。見た目のくびれ作りにダイレクトに貢献する。
③ ヒップスラスト	大臀筋（お尻）	お尻に丸みとボリュームを出すことで、ウエストとの高低差が生まれ、劇的にくびれが強調される。

【体験談】Cさん（25歳・営業職）

「『スタイルいいね』って言われたことが、人生で一度もありませんでした。痩せても、ただ”細い棒”になるだけ。特に、友達と並んで写真を撮った時の、自分だけ凹凸のないシルエットにがっかりしていました。
ウエストポーチが、もはやボディバッグ状態（笑）。そんな私がジムで出会ったのがデッドリフトです。
最初は『腰を痛めそう』と怖かったのですが、正しいフォームを教わって実践すると、全身の筋肉が連動する感覚にハマりました。背中とお尻に効いているのがダイレクトに分かる。それと並行して、ケーブルマシンで地道に脇腹をねじる運動も続けました。
ある日、スーツのスカートが緩くなっていることに気づいたんです。体重は変わらないのに。鏡を見ると、今まで存在しなかったはずの場所に、うっすらと”くびれ”の影が…！背中が少し広くなり、お尻が上がったことで、目の錯覚が起きているんです。
今では、タイトなニットワンピースを着て、自分の曲線的なシルエットを見るのが最高の楽しみに。体は、本当にデザインできるんだと実感しています」

Case 4：全体的に肉付きがよく服が窮屈…「リンゴ体型」さんの場合

• 悩み： 「お腹周りや背中に肉がつきやすく、何を着ても着膨れして見える」「腕が太く、ノースリーブやタイトな袖の服は絶対に無理」「とにかく服が窮屈で、ファッションを楽しむ以前の問題」
• 原因： 全体的に体脂肪率が高く、特に体幹部分に脂肪が集中しやすいタイプ。筋肉量が少ないため、基礎代謝が低く、脂肪が燃えにくい状態にあります。
• 解決の方向性： まずは食事改善を並行しつつ、全身の大きな筋肉（脚・背中・胸）を鍛えることで、基礎代謝を爆発的に向上させる。代謝の高い「痩せやすく太りにくい体」を作り、全体的な脂肪を燃焼させる。

処方箋トレーニング	ターゲット	なぜ効くのか？
① スクワット	脚、お尻（全身の筋肉の約70%）	最も大きな筋肉群を一度に鍛えることで、消費カロリーを最大化し、基礎代謝を劇的に向上させる。痩せ体質への最短ルート。
② ベントオーバー・ロウ	広背筋、僧帽筋（背中）	背中の大きな筋肉を鍛えることで、姿勢が改善され、脂肪燃焼効果も高い。背中のハミ肉撃退にも効果的。
③ プッシュアップ（膝つきでもOK）	大胸筋、二の腕	胸の筋肉を鍛えることで、バストラインを整える。また、気になる二の腕（上腕三頭筋）の引き締めにも絶大な効果を発揮する。

【体験談】Dさん（35歳・主婦）

「産後、体型が戻らず、何を着てもパジャマに見える状態でした。昔好きだった服は、腕が通らない、ボタンが閉まらない…。もうお洒落は諦めて、ゆったりしたチュニックばかり着ていました。
そんな時、健康診断で体脂肪率の高さに愕然とし、一念発起してジムへ。トレーナーさんから提案されたのは、『とにかく大きな筋肉を動かしましょう！』というシンプルな方針でした。
最初の1ヶ月は体重も見た目も変わらず、心が折れそうでしたが、2ヶ月目から体に変化が。まず、体がポカポカして、汗をかきやすくなったんです。そして3ヶ月後、明らかに背中周りのもたつきがスッキリして、腕が細くなっていることに気づきました。半年後には、昔着られなかったジャケットのボタンが、すんなり閉まったんです！
ただ痩せただけじゃない。筋肉がついたことで、体全体にハリが出た感じ。
今では、子供と一緒に公園で走り回っても疲れ知らず。ジムは、私に服を着る楽しみと、健康、そして自信を取り戻させてくれました」

まとめ：ジムは、あなたが変わる場所

いかがでしたでしょうか！

4人のお客様は悩みこそ違いますが、「自分の体は変わらない」という思い込みがなくなり、「自分の手で体を作っていく楽しさ」に気づいてくださいました！

服が似合わないという悩みは、あなたに「今よりもっと好きな自分に変わりたい」と思わせてくれた、大切なサインかもしれません。

ジムは、ただ体を鍛えるだけの場所ではありません。

自分と向き合い、小さな成功体験を積み重ねて、昨日よりも少しだけ誇れる自分をつくる場所です。

コンプレックスが自信に変わる、ちょっとしたパワースポットのような存在でもありたいと思っています！

皆様とご一緒できることを楽しみにしております！